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【王室教師ハイネ】ちっちゃな世界で多くの思いを

第3章 番外編①~みなさんの前で--!


「それじゃあ皆、またねー!」
「皆、ばいばい…」
「じゃあな!トルテ美味しかったなぁ〜!」
「失礼致します、師匠・兄さん達。」
皆様、自分の部屋へ帰っていった。

「セアナさん、部屋に戻って、何かしておきたいことはありますか?」
多分、私とそのまま部屋へ直行するつもりで聞いたのだろう。
「いえ、特にありませんよ。ハイネ先生。」
ハイネ先生は私の確認を取ると、先生の部屋へと歩きだした。


「着きましたよ。」
先生は、私を中へ入れると、扉を閉めた。部屋を見てみると、本がいっぱいで、片付いていない。ハイネ先生は諦めているのか、片付けようとはしていない。

「あ、座るところが無いので、ベットにでも腰掛けてください。」

私は、探しても座るところが無いのは分かったので、言われたままに、ベットに軽く座る。
すると、ハイネ先生はまた、私の頬に手を添えると、キスをしてきた。数秒して、ハイネ先生は私から離れると、添えた手でその頬を撫でる。

「急にキスをしてしまって、すいません。驚かせてしまいましたよね。私がそんな行動を取ったのは、セアナさんが私になかなか構ってくれないからですよ。」

「は、ハイネ先生っ…!」
ここまで先生が独占欲が強かったとは…。新ためて好いていると言わされて、嬉しいけど、照れる……。
先生の顔をふと思い出してみると、たしかに今の顔、若干怒り気味だったような気もする……。

「あと、これからは私を呼ぶとき、“先生”ではなく名前で呼んではもらえないでしょうか。」
「名前というのは、“ハイネ”で呼んでほしい、という…」
「はい、そうです。あと、敬語も私には結構ですよ。」

貴方の彼氏なので。と、先生は付け足した。
『ぼわっ』
私は、先生との距離の近さや、前述の言葉やらで顔が真っ赤に…。私があわあわしていると、先生はふふっと、少し笑った。

「そんなに一句一句、照れなくても…。やっぱりセアナさんは、可愛いですね。」
「うぅ…。先生が…全部、そうさせてるんですからね」
「セアナさん、さっき言ったじゃないですか。呼び方と、敬語。」

本当、今日の私は照れてばっかだ。
ハイネ…。私の“彼氏さん”は私を弄ぶのが、誰よりも上手い__。
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