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ハツコイ

第7章 ビキニと下着の違いはまだ解決していない


私はちょっと疲れて、神威さんの話の後で恥ずかしさもあったけど、高杉君がいるパラソルに向かった。

「パーカー、濡れちゃったよ」
「構わねぇよ」
高杉君はそう言って、タオルを差し出す。
「ありがと」
受け取り、体を拭くからパーカーを脱いでいいか聞いてみる。
「俺が近くにいる時だけな」
頷く私の視界に、近藤君を介抱中の新八君が、口をポカンと開けたのが見えた。
「神威と何話してた?」
「え、別に…」
「あ?」
「えっと…あ、高杉君、来週誕生日なんだね。ごめん、私知らなくて。その日、親戚の家に行く予定で」
「あぁ…そんなん別に」
「なんか、リクエストとかあれば、再来週なら特に予定無いし」
新八君の視線を感じないふりをして、話を続ける私を見、高杉君は一瞬、何か迷うような顔をした。
「高杉君?」
「なら、18日は空いてるか?」
「土曜日だよね。うん。大丈夫だよ」
「ウチの親、夜まで居ねぇんだ…。だから、俺の部屋来れるか」
…えっと。それって。
「別に嫌なら…」
「嫌じゃ、ないよ…うん。いいよ」
タオルで拭くふりをして、顔を隠した。
絶対真っ赤なはずだもん。
高杉君が小さく笑う声が、タオル越しに聞こえた気がした。
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