第7章 ビキニと下着の違いはまだ解決していない
「ちゃん、晋助どう?」
「ど、どうって…」
唐突な質問に顔が熱くなる。
「いやぁ、あいつさぁ、何考えてるか分かんないし、ちょっと、だいぶ変わってるし、厨二病、ってか電波入ってるし、愛想ないし」
言い過ぎじゃない?
「でもさぁ、ちゃんの事、めちゃくちゃ好きだと思うよ」
「…」
「今日もさ、晋助こういう、クラスメイトと学校以外で会うなんて絶対しないタイプじゃん?誘った時も面倒そうでさぁ…」
神威さんはそこでちょっと笑った。
「ちゃんの水着姿、晋助より先に俺達見ちゃって良いの?って聞いたら、行くってなってさ。さっきも、ちゃんと神楽がナンパされてるの見た時、引くくらいムカついててさ、面白そうだから俺も便乗したけど」
いや、神威さんも本気で怖かったですよ?
「そのパーカーだって、さっきみたいな奴等への牽制でしょ。それにさっき、どこまで進んだのとか聞いたらさ、割と抑えてるみたいでさ。ちゃんの事、大切にしたいんだって。傷つけないように」
神威さんはニッコリ笑った。
「そうだ、ちゃんあいつの誕生日知ってる?来週の金曜日」
「え?」
うわ…知らなかった。そういえば誕生日の話とかしてなかったよ。
しかも来週は従姉妹の家行くし、どうしようかなぁ。
というか、今かなり恥ずかしい。
頭の中がぐるぐるしている私を見て、神威さんは完全に面白がってる。
「神楽ー。話終わったから、お兄ちゃんにもボール投げっ!」
神楽ちゃんの投げたビーチボールは、神威さんの顔に勢いよく当たった。