第6章 適度な糖分は人生にも恋にも必要不可欠
神楽ちゃんから電話が来たのは、家に着いてからすぐで、私はまだ制服のままだった。
「明日の花火大会なんだけどナ」
「あ、うん。それ、私も連絡しようと思ってて…あのね…」
なんて言おう。神楽ちゃんと行く事になっていたけど、高杉君に誘われたなんて。
「ちゃん、高杉君と行くんダヨナ」
「え!なんで…」
「神威がさっき高杉君に断られてたアル。理由聞いたら…そういう事アルな」
神楽ちゃんは笑い声をあげる。
「…うん。ごめん」
「謝る事ないアル。私はそよちゃんと行くネ。それよりちゃん、もし高杉君に泣かされるような事あったら、私に言うヨロシ。ぶっ飛ばしてやるアルヨ。ところで、あのド不良、どんなふうに告白したアルカ?」
「えっ、えぇっとねぇ…」
神楽ちゃんの事情聴取はしばらく続いた。