第8章 分かり合える人
表情がわからないとは、
こういう時に困る。
どんな表情かな。
あ、そうだったなって納得した顔になってるのかな。
カカシも私と同じように
嬉しく感じてくれていたら
私も嬉しい。
「…、好きだよ。
目隠し取っていい?顔が見たいよ…」
そう言って優しく手についたゴムバンドとタオルを解かれた。
急に明るく感じて、チカチカする。
ゆっくりカカシの顔を見た。
「やっぱり、眩し……」
言葉が、詰まった。
カカシが、
涙を浮かべ、泣いていた。
「好きだよ。、本当に…
絶対に幸せにするから。約束するから。…凄いね、俺が……ずっと悩んでいたことを、いとも簡単に解決していくんだね…」
ポタポタ、涙を、流し私を見つめていた。
「カカシ…やだ、泣かないでよ。大丈夫だよ…、そんなに大した事じゃないじゃない。」
そう言いながら、
私も泣いていた。
自分の心を素直に話せる人を
見つけた。
深い場所で分かり合える人を
見つけた。
感動して泣かないわけがない。
今まで誰にも言えなかった悩みを、共有できる人を見つけた。
それだけで、生きていけると
思わない?
その人が人生を共にできる人。
その人が運命の人