第6章 秘密
「あなたを13年見てきたのよ。
いいじゃない、少しはさらけ出してよ。私に秘密、教えてよ。」
「え、13年も俺が好きだったんだ。
すごいな。
…で?秘密なんか無いよ。
何がいいたいのよ」
「犯したいんじゃなかったの?
丁寧にゴムなんかつけて。
口だけかしら?カカシは。」
挑発したように言えば
一気にビリビリした空気になった。
言ってはいけない場所
触れてはいけない場所
誰にも見せていない場所
カカシを見れば、
鋭い瞳をして、下唇を噛んでいる。
ゆっくり目を合わせた。
「だってさ、処女にはキツイかなーって思ってね。やっぱり、我慢したのよ。えらいでしょ?俺。」
あまりに簡単に言うから拍子抜けをしてしまう。
だけどね、カカシ、もう騙されないよ。
挑発には乗らない。
「そうね、私は、そんな抱き方する男なんかいらないわ。
もし、そんな事したら、簡単にサヨナラするつもりだったわ。」
突き落とすように、ばっさり切り捨てるような言い方をした。
私の言葉に、グッと体が反応したように感じた。
少し、目を下にして、動揺してるようにみえる。