第2章 優しさの意味
私の片想い中の男性は、色多く、彼女が絶えない。
最近の彼のお気に入りは忍びの中で、
今一番可愛いと言われている年下の
彼女、ツバキだ。
「ツバキちゃん、まだかなー…。」
ぞっこんとは正にこの事を言うのだろう。
溜息をつき、物思いにふけ、
彼女を見かければ全力で走って迎えに行った。
その様子を窓から
うらめしそうに
私だけが見つめている。
「何て顔してんのよ、バカみたいに喜び過ぎなのよ。
本当、腹立つなぁ。」
何で
私を対象として
見てくれないんだろう
「ムカつく…」
いつも感じる。
どうして私じゃダメなんだろう。
答えは簡単だ。
タイプじゃない。
「ツバキが可愛い。
カカシもイケメンだ。お似合いなカップルで理想的ね…」
カカシが選ぶ女性はいつも可愛く、優しそうで、清純なイメージを持つ人だ。
私とは正反対。
彼に好かれようと色々したが、
結局、気づかれもせずに
撃沈ばかりだった。
鈍感ではない。
多分私に興味がないのだ。