第4章 優しい人の部屋
ドアをノックしようと手をあげると、ガチャとドアが開いた。
私の気配を感じたようだ。
「いらっしゃい。」
口布をとり、ラフな服装に着替えたカカシが出迎えてくれた。
優しく笑って、出迎えてくれて
大きく溜息をついて胸をなで下ろした。
(よかった。怒ってない…。)
カカシもシャワーを浴びたようだ、スッキリしてシャンプーの香りがした。
「カカシ、ごめ…「どうぞ、
中に入って?」
謝ろうとすれば、声を遮断されて、入れと促された。
そう言われて、躊躇したが、
もう…諦め仕方なく、
中に入った。
靴を脱ぐため、少し屈んだ瞬間、背後にいるカカシから、
ゾワッとした感情を感知した。
バッと振り返ってみるが、
カカシは「何?どうかした?」と、知らん振りをしている。
「…お邪魔します…」
(今、何をしようとした?)
一気に逃げ腰になるが、
もう敵の陣地に入っている。
逃げ道はない。
何をされても受け入れて、
終われば謝罪をしよう。
彼を受け入れることが
答えになると思った。