第3章 告白の後の話
(彼を解放して楽にしてあげようよ、もう許してあげて?)
閉じていた瞼を
ゆっくりあげた。
「カカシ、ごめんね、ありがとう…大丈夫だから離してもらえる?」
カカシから少し離れようと
ゆっくり手で彼を押した。
その姿に少し、戸惑いの色を瞳に浮かべるカカシがいる。
先ほどまでの甘い空気を一気に
冷ます、私の表情に彼は驚いているのだ。
私だって欲望を抑えれない。
本当にやめてほしい。
涙で化粧がボロボロだ。
どうでもいいけどね。
「カカシにそう言ってもらえて嬉しい。慰めてくれてありがとう。」
涙を拭いて笑みを浮かべながら
伝えた。
「ごめんなさい。カカシに冷たい態度を取ってしまって、許して欲しいわ。申し訳無かったと思っているの。」
私の謝罪を黙って聞いてくれている。
私が心から謝罪しているのがよっぽど珍しいのだろう。
軽く心外だが、もう彼の反応に自分の心が右往左往したくない。
「カカシ、じゃあ、私任務が終わったの。だから帰るわね。」
彼に背を向けて歩きはじめた瞬間、もう一度腕を強く捕まれた。
「ちょっと、待てよ。」
「っ!!」
振り返って彼を見つめるが、
納得していないと目が訴えている。
「聞いてた?俺の話。」
「もちろん、当たり前じゃない。気持ちがとても嬉しかったわ。本当に優しいのね、そういう所が本当に好きよ。」
私の愛の言葉に顰めた顔をしている。そういう反応をしてほしいわけじゃなかったようだ。
(失敗した。)
「俺の気持ちは理解した?」
「うん、したよ?ちゃんとしてるわ。」
気持ち悪い感情が中から湧いてくる。
"するわけないでしょう。カカシの気持ちなんか教えてもらっても理解出来ないわ"
私の言葉に、大きく溜息をついて、私を見ている。