第3章 ハートの国
穏やかな笑顔で言われた白ウサギは戸惑ったように呟く
?「えっと…帽子屋屋敷にいるはずです」
『はずだと困るのですが?』
?「ああ…アリスなら帽子屋屋敷だ」
白ウサギに問い詰めると、長髪男が確信を持って頷いた
『…そうですか』
アリスはとりあえず無事らしい
無事じゃなかったらアクアは持っていた拳銃を撃っていただろう
『とりあえずあなた達の名前は何ですか?私はアクアと申します。よろしくお願いします』
?「僕の名前が知りたいんですか?」
『いいからさっさと答えてくれませんかね?』
深く青い目がスッと細められる
それは有無を言わさぬ声だった
?「!僕はペーター=ホワイトです。ハートの城の宰相です!ペーターと呼んでください」
『はぁ…答えるならさっさと答えてください、ペーターさん?』
ペーターは慌てたようにすみませんと謝る