第3章 耽美主義
「信玄様、饅頭と酒の組み合わせは甘味の摂りすぎになるからやめて下さいっつってるでしょうが!」
「幸は固いなぁ…謙信も盛り上がれ、無礼講だ、と言っていたぞ?」
「…おい佐助、それ水じゃねーぞ!?強くない癖に一気飲みしてんじゃねーよ!」
「ああ…本当だ、でも美味しい。幸村もどう?一緒に飲みたい」
「美味かったら、一気に呑んでいいなんて道理はねぇ!
…あー、そんな顔すんな!ありがとよ!」
幸村は面倒見の良さ故に、今日もあちこち立ち回っている。
酔いが回って来たのか佐助くんは甘え上手だし、信玄様はいつも以上に肌蹴てきた。
その内幸村は心労で禿げそうだな、なんて思いながら、窓の外を見ると満月。
月見酒と洒落こんで、もう一口…