第10章 二度目の初夜/警察学校組【降谷贔屓オール夢】
バスローブ姿で零が戻ってきて、抱きしめられてキスをした。
ずっと触れたかった肌の温もりが、愛おしくて。零が私のバスローブの紐を外して、前をはだけさせた。
気づいてすらいなかった胸元の赤い痕に、零が痛いくらい吸い付いてその痕を色濃く上書きするように残した。
「…ほんっと、…胸糞悪い」
俺のなのに、と小さな声で…引くくらいの、独占欲。
「〇〇は、ヒロが好きか?」
「…好きだよ」
「そっか」
初恋が叶ってよかったな、と零があの時言ったのを思い出して。
「零、でも…友達として、だからね」
「初恋だろ」
「…なんで初恋って知ってるの」
「見てたら分かる」
いつも、なんか…狡いんだ。
私が初めてで、私ばっかり振り回されて。
だから…不安になる。
「零の初恋はどんなのだったの」
「…言いたくない」
「零の初めての相手は?」
零のバスローブの隙間から手を回して抱き着いた。
「さっきの人は……気持ちよかった?」
「…さっき?」
「…零を探しているときに、駅で腕組んで歩いてた女性…」
「ああ、…見てたのか」
声掛けてよかったのに、と平然と言う零が頬を撫でてきて。
「あの人、目が不自由で電車内で杖壊れちゃったから、送っていただけだけど」
信じられない?と零がキスをしてきて
「メールも返したけど、返信なかったのは〇〇だからな」
「…メール…?」
「会いたいって、〇〇から連絡が来て、どこにいるか返信した。電話しても出ないし、ヒロといるのかと思ったら寮にいたらヒロから〇〇と会ったかって聞かれて…それからずっと探してた」
「…ごめん」
「見つけた、と連絡があって…ホテルにいるって言われて」
ここについて、私の荷物を乾かしていたヒロくんが開封済みのコンドームの箱を手にしていたから、手を出したのかと思って殴ってしまったという話。
「あー……」
「誰と使った?」
誰?
…誰、という言葉の意味が分からなかったけど、普通はそう考えるよなと気づいたのは零がヒロくんを殴った理由を脳内で繰り返した後。
「……使い方、知らなかったから…開けてみた」
「は?」
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