第10章 二度目の初夜/警察学校組【降谷贔屓オール夢】
「〇〇のほうが冷えてるから。手荷物乾かしておくけど 勝手に触って大丈夫か?」
大丈夫、と答えるとヒロくんが背中を押してくる。
「服、乾くかわからないけど干しておくから」
「…ヒロくん、ごめんね」
「お風呂からあがったら、何があったか説明して」
何が、と言われても。
「…零が、女の人とホテル行ってたくらい」
「は?」
「……お風呂入ってくる、すぐ上がるから」
待って、と言われて脱衣所のカギを締めた。
「…〇〇、それでずっと外にいたのか」
「………いたっていうか、気づいたらそんな時間で…動けなかった」
「ホテルに行ったって、…見てたのか?」
「きれいな女性と、腕組んでタクシー乗って、ホテルがあるほうに向かってたから…そうだろうなって」
「なんで降谷を呼び止めなかった」
「無理に決まってるじゃん…っ…嫌われてるんだって…避けられてたんだよ…」
「あいつはそんなことしない!!」
ヒロくんの声が、響いて…泣けてくる。
「〇〇、顔見せて…俺を信じて」
「ヒロくんのことは、信じてる…ごめんね」
服を脱いでシャワーを浴びる。
ヒロくんの声が、痛かった。
ヒロくんに叩かれた頬は、いまだに痛いけど。
「…零、…会いたい」
シャワーを浴びていると物が倒れるような大きな音と怒鳴り声がして。
バスタオルで前だけ隠して脱衣所のカギを開ければ、ヒロくんが零に殴られて倒れていて。
「ヒロくん…っ!?」
「〇〇、…大丈夫だから、ちゃんとバスローブ着てから出ておいで」
「そのままでいい」
ここで抱くから、と言われて。
零が私をベッドに投げ倒して跨ろうとする。
「降谷っ、話をちゃんと」
「お前も混ざりたいならここにいればいい」
やめろ、と言ってヒロくんが零を背後から押さえつけて、零が私の上から離れる。
「そのキスマークはなんだよ」
「…キスマーク…?」
「〇〇、頼むから服着て」
零の目が。私を睨みながら…とても、傷ついていて。
「ヒロくん…零と、話したいから…シャワー浴びてて?」
「……話が落ち着くまで俺もそばにいる」
「ヒロくん、風邪ひいちゃうから」
「……待って」
ヒロくんが零から離れて、バスローブを脱衣所から持ってきて私に渡す。
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