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【DC】別れても好きな人【番外短編集】

第10章 二度目の初夜/警察学校組【降谷贔屓オール夢】


○木曜日
いつも通り、と思うのに。
零とは挨拶も交わさなくて。
松田さんと零の様子は、おかしかった。
今日は3人で組むことになって、松田さんと萩原さんと私で、その日組むことになった。
…零と、話せないのは苦しい。

訓練が終わって教室に戻れば、三人の荷物すらなくて。

「……零、いないんだ」
「あー、なら…この後どっか行かない?」

萩原さんが、突然。

「松田はとりあえず帰って、降谷と話し合えよ」
「何を話すんだよ」
「煽ったのは松田なんだから、責任とって明日の雰囲気元に戻してくれよ」
「……萩原さん、でも私今日」

どこかに行く気分じゃない。

「そういう時こそ、少し気分転換するの必要だと思うけど」
「…萩原、先に帰るぞ」
「おう、また後で」
「松田さん、また明日」

教室に萩原さんと二人きり。

「萩原さん、…先に帰って良いよ」
「どこか行こうよ」
「……コンビニでも良いなら」
「はは、良いよそれで」

…人懐こい笑顔を向けられて、少しだけ落ち込んでるのが馬鹿馬鹿しくなった。

「萩原さん、…手繋いで良い?」
「良いよ」

帰ろう、と立ち上がり手を差し出してくる萩原さんに安心する。
その手を握って腕に抱きついて深呼吸。

「…お礼に、なんでも奢ります」
「はは、でもコンビニだろ?」
「コンビニで奮発します!」

それはどうも、と笑われて。

「ついでにみんなに土産買ってくか」
「コンビニでお土産?」
「降谷にも、何か渡したいだろ?」
「………チョコレート」
「イライラしてるのが糖分不足だって思ってるなら怒られるからな」

バレた、と小さく呟いた。

「降谷、悩んでたよ」
「え?」
「我慢できないって」

しないといけないのに、って。

「〇〇は、実際のとこどうなの?」
「実際って…?」
「降谷と、セックスしたいの?」

どうして男の人ってこんなにまっすぐ聞いてくるのか。
萩原さんの言葉に、イヤらしさを感じないせいか素直に受け止められるのは不思議なところ。

「……零は、本当に私として気持ち良いのかなって…不安になったり、零のこれまでの経験とか想像すると、どうしても…素直に受け入れられなくて」
「それで?」
「……零、シたいだけなのかなって思ったりして」
「それはないだろ」

即答が、安心できる。


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