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【DC】別れても好きな人【番外短編集】

第10章 二度目の初夜/警察学校組【降谷贔屓オール夢】


○月曜日
零のせいで、午後から特別メニューに変わった訓練に散々バテた。
通常メニューを簡単にクリアするこの男のせいで。

「ほんっと、なんで私までみんなと同じなの」
「6人で組むからだろ」

お疲れ、と机に突っ伏す私の前に零が座る。
昨日がなかったかのように零がいつも通りで。

「俺も無理」
「降谷のせいだからな」
「おーもーいっ!」

私の背中に、松田さんと萩原さんが乗っかってきた。

「潰れる!」
「そんな柔じゃないだろ」
「そうそう、〇〇がそんなに潰れるわけがない」
「もー!なんなの!」

邪魔、と言って体を起こせば二人が離れる。

「賑やかだな」
「騒がしいな」
「ヒロくん、伊達さん!お疲れ様」
「降谷、顔怖いぞ」

うるさい、と背を向ける零の前にヒロくんが座って。

「〇〇、降谷が不機嫌」
「?なんで?」
「おいで」

はいはい、と松田さんと萩原さんが笑って眺めて。
呼ばれるまま、零の前に行けばヒロくんに腕を引かれて、バランスを崩して膝の上に座った。

「うわ!?」
「お前…っ!」

座った途端、零が立ち上がって私の腕を引いた。私の意思はどこに行ったのだというくらい、好きにされてる。
腕の中に収まって、零が小さく溜息をついた。

「お前ら、〇〇に触んな」
「おー、怖」
「はいはい」
「…零?」

帰ろう、と言えば小さく首を横に振られた。
ヒロくんを見ればもう少し付き合ってやれと言われて頷いて…じゃあな、と4人が先に帰ってくる。

「零、どうしたの」
「なんでもない」
「待っ…れい」

こっち向いて、と零が顎を掴んで口付けてきた。
教室だって言うのに…舌が絡んで、零の手が…胸に触れる。
優しく、そっと触れてくる。

「んっ、…ぁ、…」
「良い声」
「零…、きす…苦し」
「舌出して」

教室だっていうのに…人が来るかもしれないのに。
形を確かめるように胸を触りながら、舌が吸われて唾液を絡める。

「ごめん、…我慢できなかった」

目が蕩けてる、と頬を撫でられて抱きしめられた。
帰ろうと囁いて来る零に頷いて立ち上がり零の手が腰を支えながら…寮まで歩く。
去り際にキスをした。

「…嫌だったよな」

何も言わない私に零が謝罪を向けて首を横に振る。

「嫌じゃないよ」

それだけは伝えたい。
そう言ったら、零は嬉しそうに笑った。


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