第7章 アンケ夢/降谷零【警察学校時代】
乾杯、とそれぞれのお酒の缶を手にしてお酒を飲んだ。
降谷くんの料理は、…正直、今まで食べた美味しいお店より美味しくて。
「降谷くん、凄い料理上手」
「だろ?俺たちの母だから」
「降谷くん、…みんなのお母さんなの?」
「ちげーよ」
乱暴な口調に少し不満。
だけど、その不満もすぐに忘れるくらい美味しい料理にお酒は進む。
「降谷くん、今度料理教えてほしい…なぁ?」
「…いいけど。〇〇は、食べ物で何が好きなんだ?……ついでに作ってやらなくもない」
「ほんとっ?降谷くん、だいすき!」
「ッ……好きなのは食べ物だろ」
「美味しいのはもっと好き」
何故か温かい視線を向けられてみんなの顔を見れば、何故かニヤニヤしてる。
「え、みんなキモい」
お酒の勢いもあって口が滑った。
「〇〇、俺たちのこと好きか?」
「……この流れで聞くこと?」
意味わかんない、と目をそらそうとすればどこを見ても視線は変わらなくて。
「……好きだよ」
「この中で一番誰が好き?」
萩原さんと松田さんは、悪ノリが過ぎる。
…凄く楽しそうな笑顔。
ヒロくんと伊達さんに助けを求めるように視線を向ければ2人揃って明後日の方向に視線を向けて。
隣にいる降谷くんと指先が当たって。
「降谷くんが好き」
一番ありえないところを言っておけば良いだろうと。
…思ったのに。
隣にいる降谷くんの顔が、見たこともないくらい耳まで真っ赤になっていて。
「…っ、そこ照れないでよっ、冗談に決まってるよっ…!」
「お前らも見んな…っ!」
降谷くんの顔の熱さがうつって、真っ赤になる私たちに楽しげにカメラを向けられれば降谷くんがカメラを取り上げて大きくなりかける声をヒロくんが後ろから口を押さえて。
「…なんかもう疲れた」
「はは、悪いなコイツらが」
伊達さんの温かい声。
…ふっ、と優しい気持ちになって伊達さんの腰に抱きついた。
「伊達さんあったかーい」
「おいおい、酔っ払いか」
多分、初めて酔ったんだと思う。
そんなにお酒を量で飲むことがなかったし、自分の量の限界なんて試したことなかった。
「へへっ、…嫌?」
「っ……あー…」
「伊達さんっ…!膝、座る!」
安心する存在。
伊達さんは、他のみんなと違って見た目も少し大人に見えるせいか家族に甘えてる気持ちになる。
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