第1章 友達以上、恋人未満

スタスタ歩いて帰っているが、先ほどから何回も看板に当たったり、転けそうになったり、大変だ。

ああああ！！何てことを口走ってしまって……しかもしかも！キスまでしてしまった。す、好きな人がいるのに、私、いるのに！浮気じゃないの、コレ…あああ！

悶えながら早足で家に戻れば、急いでシャワーを頭から浴びるが、
ずっとドッキンドッキン心臓が五月蝿い。

好きな人はイルカ先生のはずなのに、今はカカシ以外考えれない。隙間が入らないぐらい彼で溢れている。

"いいよ気にしない"

人に注目されるのが苦手なカカシが、あんな事を言うなんて、ビックリしている。
カカシの素顔を久しぶりにみた。

やっぱり綺麗な顔をしてて、髪の毛が少しかかってた。彼の髪は白銀で太陽に当たればいつもキラキラしてる。今日近くで見て、じつは触れたくて仕方なかった。

優しい彼は皆にモテモテだ。
女性が横にいない日が少ないぐらい。
モテない私はいつも羨ましく見つめていた。