第1章 友達以上、恋人未満

「お、っとと！ご、ごめん！痛くなかった？大丈夫？私、重いよ？」


急いで
離れようとするが全く動けない。カカシがギュっと私を離さないのだ。


「…待って、お願い。」
彼の掠れた声がわたしの耳元で聞こえて、ビクっと反応してしまう。
彼が私に触れる手が暖かくて
頬がたちまち熱くなる。


彼は私を覗き込んで、
凄く真剣な顔をしている。

「絶対、来てよ。まってるんだから、やっぱり辞めたとか意地悪言わないでね？」

「…うん、わかった。」
もう私は覚悟を決めているのだ。大丈夫。

私は彼に笑いかけた。


彼がゆっくり顔を近づけてきて口布をとり、
私が目を瞑った瞬間、唇がふれた。キスはとっても優しくて、だけど段々深い口付けに変わった。

なんだか
気持ち良くて、
私は彼に身を任せていた。

キスの音が部屋に響いて、
息苦しくなって私から離れた。

「ダ、ダメだよ。だれか入ってきたらどうするのよ。」

「いいよ、気にしない。」

サラッとそんな照れてしまうような言葉を言われて、
私は恥ずかしくて、顔を真っ赤にしてしまっていた。



じゃあ、一度帰るね、
そう言って、逃げるように待機所を後にした。