• テキストサイズ

魔王様の日常

第11章 好きです


色々頭が追いつかないながらも服を着替えるために自室へ戻る。

「まぁ、様!何があったんですか?あ、お着替えをしないと。」

「あ、アンナ。心配かけてごめんなさい。勝手にいなくなったりして・・・。」

「いえ、それはまぁそうなのですが・・・。」

(あ、まさか、魔王様の部屋にいたのもう知ってる感じ?良く考えればそうだよね。普通は私付きのアンナに報告するよね。)

「えっと、私がどこに居たかもしかして知ってた?」

「わ、すみません!!いえ、あの詮索するつもりではないんです。ただ、様は一国の姫ですし、大丈夫なのかな、と。」

「ちがう!変なことは一切してないから!」

一切、と言い切っていいものか。
さっきキスされたのは夢じゃないよね。
一切されてないってわけでもないような・・・。

「様、何かありましたか?」

「いえ、なんでもないの。さ、食堂へ行きましょう。お腹空いちゃった。」

食堂へ行く間、別に変な目で見られることはなかった。
噂で広まっているわけではなさそうで安心した。
食堂に入ると魔王はもう既に席についていた。

「おーし、じゃあ皆揃ったし、食うか。」

彼は気にしていないのだろうか、自分のした事を。
魔王にとってキスの一つや二つ、なんて事無いんだろうか。
問い詰めたい。すほく問い詰めたい。
でも問い詰めて「は?キスくらいで文句言ってんじゃねー」とか言われても恥ずかしい!!
混乱する頭でも、時間は進んでいった。
/ 85ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp