第7章 魔王の生き方
お風呂からの帰り道。
「おい。」
館の中をが一人で歩いていると、突然声をかけられた。
振り返るとそこには魔王がいた。
「あ、魔王様。どうかなさいましたか?」
「いや、ちょっとこっち来いよ。」
魔王と一緒に近くにあった階段に腰掛けた。
魔王は少し言いにくそうに切り出した。
「あー、その、なんだ。ここに来て困ってる事とか、ないか?」
「え?」
「いや、そう言えば突然連れて来ちまって大変だよな。悪い。家族とか、会いたいよな。」
「魔王様?なんの話をしていらっしゃるんですか?」
「いや、だから・・・。お前、さっき元気なかったから。母親とか父親とか、会えなくて寂しいのかな、って・・・。」
(心配してくれたってこと?)
「えっと、それは、大丈夫です。」
「そうか。じゃあ、なんか、不便なこととか、あったか?あ、俺が朝怒ったこと気にしてんのか!?」
「いえ、あの・・・一つだけ質問しても良いですか?」
「あぁ、いいけど。なんだ?」
は思い切って聞くことにした。
とても失礼なことを聞いている自覚はあったけれど。