第4章 彼の優しさ
「、決まった?」
メニューを見ているが、
もう決まっている。
「カシスオレンジ」
「うわ、出たね、それ。
好きだねー、毎回、はそれだね。」
(何故知ってる。)
「炭酸が飲めないし、
ワインとか、お酒苦手だし、
これか、マンゴーオレンジか、カルーアミルクか、それだけ。」
「ふっ…、それジュースだからね。何歳よ、は。」
店員にドリンクと適当にメニューを言ったあと、
乾杯して、冷たいカシスオレンジを飲んだ。
飲み心地はジュースみたいだが、意外とアルコールは高いから注意が必要だ。
そういや
3年前の飲み会で、
紅と2人で長期任務前に
ベロンベロンになるまで
飲んでしまい、
半分以上覚えていないな…。
失敗したよ。
どうやって家に帰って寝たのかも覚えていないんだから。
ゴクゴクと、
喉にドリンクが通り抜け、
一気に大きく溜息を吐いた。
(あーやっと
帰ってきたんだなぁ…。)
思わずしみじみ彼を見ると、
天敵は、私をみて微笑んでいた。
「おつかれ様、、
大変だったね。」
「あ、うん。大変だったよ。疲れるよね。3年は。
だけどカカシも大変だったね。頑張ったね、お互い…。」
私の話を真剣に聞いてくれていて、なんだか少し私は恥ずかしくなって、
話を変えるように店を見渡した。
そういや、敬語を忘れていた事を思い出した。