第5章 第3者は初めからいなかった/黄瀬涼太
「考え事っスか?余裕ぶって…アンタ、クソビッチなんスね」
「は?ちょっ…」
なんでクソビッチなんて言われなくちゃいけないの。余裕なんじゃなく、冷静に焦ってるだけなんだけど。さすがにイラッとしたから黄瀬涼太を睨んでやった。
「煽ってるんスか?その態度むかつくんスよ…もうしらねー、加減してやらねーっスわ…」
あ、まずい。と思ってももう遅かった。抵抗も虚しく、あっという間にブラウスと下着をずらされ胸をさらされた。
「やだ…もう止めよ」
「……」
彼は私の言葉なんか無視して胸の頂きを口に含んだ。
「んあぁっ!!」
急な刺激にビックリして身体が跳ね上がる。チロチロと弱い刺激に腰が揺れる。なんだか下の方がきゅうっとして焦れったい。
「黄瀬、涼太……」
「、んでフルネームなんスか…?」
「……ムカつく、から…」
「俺もアンタが嫌いっスよ」
別に聞いてもいないことを呟く彼の顔はどこか自分に言い聞かせているようで、よくわからない。なんでそんな顔をするの?
「黄瀬涼太」
「ちょっと黙ってくんねーっスか…」
「ンっ…!!」
ちゅっちゅっと音をたてられ、ものすごく恥ずかしくなった。瞼を伏せてただ身をゆだねる。同意もない所謂レイプ状態なのにすごく気持ちいい。これって…
「黄瀬涼太だから…?」
「……なにがっスか」
「言わない」
「…じゃあ聞かないから名前で呼んで」
「え…」
「ほら……」
「んや…あ……」
また胸を舐められる。今度はねっとりと。
「なまえ…?」
「んっ…りょ……涼太…」
「っ!!……上出来っスよ」
彼は私を褒めると頭を撫でた。くすぐったくて気持ちいから口元が緩んだ。