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『探偵』前世の記憶を思い出した時、彼は私の恋人でした。

第2章 記憶を思い出したら『松田陣平』の恋人でした。


「はぁ?嘘でしょう?私があの松田陣平の恋人?」

ありえない、ありえない。私彼のファンに刺されない?かなり大事な主要キャラで、本当だったら佐藤さんとお幸せになり、降谷さんとは友人関係であり同期だった人だ。親友の萩原さんが亡くなってからというもの、荒れに荒れまくっていた時期があったけれど。なるほど…だからここ数年のうちに連絡が取れなくなったのか。うん…陣平は萩原さんと付き合ったほうがいいのではなかろうか。と私は真顔になる。

私彼と付き合ってるんだよね?うん…そう。あのイケメンとだーー…うん。無理。うん。無理。直視出来ないイケメンに、私はどうやって接すればいいのかが分からない。今までどうやって話し掛けて接していたっけ?あのイケメンに?駄目だ、思い出せない。というかイケメン言い過ぎかよ…イケメンのゲシュタルト崩壊が始まりつつあった為、強制終了させた。

「って、明日じゃないか!なんやて工藤!いや、なんやて松田っ!!」

私は膝から崩れ落ちて天を仰いだ。11月06日…そう原作3年前に近付いていたりする。どうする?どうする?そんなの助けるに決まっているじゃないか!と言っても私はモブ!モブな私に出来ることなんて、爆発物が米花中央病院にあるということを警察にいち早く連絡をいれるくらいだ。それくらいで助けになるのかは分からないが、やらないで後悔するよりやって後悔したいじゃない!と気持ちを奮い立たせる。

「というか陣平に元々、米花中央病院に来て貰えばいいのでは?観覧車を封鎖して貰って…あ、行けるかも」

爆発しても観覧車が一つ壊れるだけである、死者が出るよりマシだと思えばイける気がする!とはっとした。

全財産、貯金したお金を叩いて、遊園地へと連絡を入れる。貯めていたお金があって良かったと思う。私は目をカッと見開いて「遊園地、明日観覧車だけでも貸切にしたいんですけど!いくらくらい必要ですか!?」なんて結構無茶な質問をする。もしも無理そうなら、年下の後輩ちゃんの綾子に土下座してでも借りるしかないなと目を血走った。

「それですと、大体100万くらいでしょうか?」
「お願いしますっ!!」

よっしゃ!来たー!!100万ならある!キャリアウーマン舐めるなよ!社畜化しているから遊ぶ暇が少なくてお金は貯まるほどある!こういう時にとっておいたわけではないが、結果的には良かったと内心泣いた。
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