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『探偵』前世の記憶を思い出した時、彼は私の恋人でした。

第5章 記憶を思い出したら『萩原研二』の恋人でした。2


「都は…そのイケメンの店員さんが気になるのか?」
「やだ、萩原…もしかして嫉妬?」
「悪いかよ…」
「萩原、お前…」

都と恋人じゃないのに、お前…そう松田くんは引き気味に萩原を見る。うっせぇとイジける萩原は松田を睨みつつ視線をそらして、やはり気になるのかチラリと私を見ていた。

「まぁ…気になるよね。私って面食いだし」
「いや…自分でいうなよ」
「だって噂になってるあむぴさん見たいじゃない?」
「はっ?あむぴ?」
「そう、女子高生がそう呼んでたのよね…料理上手で頭脳明晰、探偵をやっている見たいで…ストーカー被害とかになったら是非ともご相談したいかな」
「ストーカー…えっ?それって俺のことじゃないよね!?」
「まぁ、萩原は既にアウトだがな…」

別に誰とは言っていない。しかしガーンとかなりショックを受けた萩原へ更に追い討ちをかける松田くんはドSだと思った。平常心を保とうと彼もアイスコーヒーを飲みながら、ストローを軽く噛む。

「ストーカー被害になったら俺や松田に頼れよ?現役警察官だし、都のこと絶対に守るから…」
「そういいつつ、お前が一番危ねぇけどな…いや、本当に良かったな。今でも都がお前のこと嫌いじゃなくて。普通なら通報されても可笑しくねぇからよ」
「うわぁぁあ!松田がゴリゴリ俺の精神を攻撃して来る!」

そう思い返すと、確かになと納得した。病院で倒れて目が覚めた時になぜか元彼がいて、看病されたと思ったら一緒に住もうとかも言われた。友達としてやり直すと私が拒否すれば彼もまた私の住むマンションの隣へと引越して来た時は、流石に冗談抜きで警察へ連絡しようかと迷ったくらいである。

「まぁ萩原が私のことを大好きなのは分かったとして…そんな彼を嫌いになれないから、私も駄目だよねぇ」
「都っ…!」
「お前ら、やっぱ早うやり直せよ…」

ぱぁっ!と目を輝かせた萩原は先程まで顔を伏せていたがガバッと起き上がり嬉しそうに綻ばせた。その隣で苦々しい顔をしてコーヒーへ手を伸ばす松田くんがいたりする。なんかごめん…そう内心謝る私もアイスティーを飲んだ。

その話を聞く女子高生達はイケメン二人に絡まれている私に羨ましいという視線を向けていたり、一人のイケメン男性に想われているのなら早く付き合えばいいのにといった視線を向けていた。
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