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『探偵』前世の記憶を思い出した時、彼は私の恋人でした。

第4章 記憶を思い出したら『降谷零』の恋人でした。


目を丸くした松田さんは私を煽るように目を細めて口を開く。

「出来るもんなら、やって見ろよ」
「ふふ!ここが命の張りどころってね!あっ…いやーー…お任せを、夢のように片付けよう。のほうがいいかしら」

んん゙と喉を鳴らし、真似て見せるが知らないなら分かるわけがないなと時間になるまで準備を始めた。クッションを引いてね?と警察へ連絡し準備をさせる。助けられる自信がないわけではないが、万が一の事もあり一つ前の観覧車へフックを取り付けていたりする。鋼入りのロープになっていて、二人が乗って千切れる心配はない。

「残り…10秒」

松田さんのカウントダウンが始まった。私はドアを両方開けて彼を抱き抱える。9、8、7、6、5、4、3……その時メッセージが流れる。2、1。と言葉を聞く事なく私は飛び降りた。ギリギリと絞まる鋼のロープ…そして観覧車が一つ爆破した。バンジージャンプのように急降下へ落ちる。そしてぼふりと引いてくれたクッションが痛みを緩和してくれて、なんとか怪我をせずにすんだ。

「、っ…米花中央病院だ!直ぐに向かわせろ!」
「松田く…、わかったわ!」

メッセージを読んだ松田さんは女性の刑事さん、佐藤さんへと伝えた。安心した表情で松田さんを見つめていたけれど…瞬時に警察官の顔付きへと戻り携帯で連絡をとっていた。後はなんとかしてくれるだろうと思う。

「アンタ…本当にやりやがったな」
「…そうですね、ただ私は正義の味方になりたかった。それだけのことですよ」
「!、その台詞…」
「すみません、私がこれ以上関わると面倒なことになるので失礼します」
「あっ、おいっ!」

松田さんの呼び止める声を聞くが、私はロープを外してクッションから軽々と飛び降りる。私はバーボンの隣に立ちたい…無理な話しだけれど、今だけはどうか夢を見させて。そう降谷零の姿を思い出して走り去った。

ーーー。

「ライがNOC?」
「あぁ、人でなしのテメェはライを追え…そして殺して来い」
「嫌よ。私はジンの駒じゃない…なによりRAMから連絡が来ていないしね?」

RAMから直接連絡が来るようになっている、古参の私は嘲笑うように彼を見る。鋭い視線を送って来るが何処吹く風の如く無視をして、部屋を後にした。

ーーー。

「貴女、なにを考えているんです?」
「あら、バーボン…貴方が自分から私に話し掛けるなんて珍しい」
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