第1章 未来からの女
「へぇ~え……」
キルアがテーブルに頬杖つきながら私を見た。
「じゃあさ、もしかしてあんた、ゴンの今とかクラピカの今とかレオリオの今を知ってんの?」
「あ……ゴンは多分キルアの方がメールとかいっぱいしてるから知ってるだろうし、レオリオは……なんかクラピカに電話してた。クラピカは教会みたいな所で緋の眼弔ってて……」
「マジ!?クラピカ緋の眼集めたんだ!!どれくらい?」
「えぇっと……6個……?7個……くらい」
「ふぅん……」
キルアがお冷やをゴクゴク飲む。
注文した料理が来た。
「そうだ、三次元の世界の事教えてよ。どんな世界なんだ?……まぁホラ、好奇心ってヤツ」
キルアがちょっと頬を赤らめながら目をそらした。
「三次元?この世界とあまり変わらないよ。喫茶店とかレストランあるし街並みもこんな感じ。でもキルアが居ないから寂しい世界だよ」
「……ふぅ~ん……」
キルアはジュースのストローをくわえながら私を見た。
「俺、アルカの女の子な面での世話できないから今日からあんたが世話してくれよ」
えっ!?
「それって――!?」
「だ~か~ら!!俺達の仲間にしてやるって言ってんの!!」
……。
――!!!!!!!!!
「ほっ……本当っ!?」
「ああ。そのかわりチョコロボ君たくさんくれよな」
キルアが朗らかに笑った。
し――信じられない!!!!!
仲間――!?
キルアと旅――!?
「あっ……りがとう……キル……アッ」
私は嬉しくて泣いた。
「なっ……!!泣くな!!俺が泣かせてるみたいじゃねぇか!!」
キルアと一緒に生きていけるんだ――!!
嬉しくて涙が止まらなかった。