第1章 始まりは突然に
謎が解決し、私が立ち上がろうとしたとき。
グシャッと何かを握りつぶしたような音が聞こえた。
さっき覗いていた場所をもう一度恐る恐る振り返る。
生徒会長は依然として立っていた。
しかしその手にはグシャグシャになったピンクの包装紙が。
…ん?
「…チッ。マジで面倒くせえ」
吐き捨てるようにそう言うと、ゴミ箱の中にその原形をとどめない物体を投げ捨てた。
……あれ?
『カッコ良くて優しい』生徒会長は?
そしてさっきまでの爽やかオーラは何処へ!?
この人優しいどころか、むしろ性格悪くないか。