第1章 始まりは突然に
「見ない顔だねー、一年生かな?生徒会に何か用?」
そんな私に目もくれず、話を続ける誰かさん。
「い、いや。あああ、あたし、あの…」
うわあ。めっちゃどもってる、私。
不思議そうに私を見つめるその人は、金髪で頭にネックウォーマーを着けており、整った顔立ちをしている。
なんというか、(チャラそうな人だな)というのが第一印象だ。
すると、ホールドから突然解放された。
あぁ、自由ってなんて素晴らしいんだろう、と開放感に浸っていると、その人は私の背中を押す。
「まぁ、入りなよ」
「え。入りなよって…」
貴方はいったい何者なんですか。
生徒会室のドアを開けながら「いいからいいから」と私を誘導する。