第1章 始まりは突然に
一体何なの、性格悪すぎなんですけど。
じゃあ表の『カッコ良くて優しい』生徒会長はウソで本当は『腹黒最低野郎』だったってこと!?
「…おい。聞こえてんぞ。誰が腹黒最低野郎だって?」
あ゛あ゛ん?とガンをつけるように私を睨む会長。
ひええぇっ!!
「あの、私、他の人に言ったりしないんで、これでおさらばと言うことに…」
とりあえずこの状況から逃げ出させてください。
何で私がこんなガラの悪い生徒会長と絡まなければならないのか。
私の言った事なんて聞こえていないように会長は話を続ける。
「それは分かんねえだろ?生徒中に言いふらされても困るしな。 いいか、コレは他言無用だ。 もし誰かに言ったりしたら…分かってるよな?」
最後だけ声色が低くなる。
「犯すぞ」
そう言うと眉をつり上げる。
「……なっ!!!!!」
なに言ってんのコイツ!!
てか、目がマジなんですけど。
そんな事言われたら、周りになんて恐ろしくて(いろんな意味で)言えるわけないでしょ。
「丁度今、生徒会の人手足りないんだよなー」
と言って会長はニヤッと笑う。
危険を察知した私はブルッと身震いをする。