第8章 惑わしの秘薬【★】
彼女はうるんだ眼差しで見上げて言った。
「キスを、して………。」
「あぁ、あんたが望むなら―――………!」
甘くかすれて呟くと、情熱的に吸いついてくる。
「ん………、ぅ………っ」
彼は唇と舌とでアズリのそれを食み、なめ回してくる。
空気を求めて唇を放そうとすると、後頭部に添えられた手がそれを阻んだ。
「っ………んぅっ!」
甘く激しく。
角度を変えてくり返される淫らな口づけに、腰骨の辺りに甘い疼きが蟠って。
「俺も口づけていいかい? 敏感そうな、ここに」
伯爵はそう言うと
先刻まで己が捏ねていたふくらみの先端を、くちゅり………。と口に含んでくる。
「ふぅん………っ!」
乳輪のふちをぐるりとなめ回し、蕾の根元を縁どるようにしたかと思えば。
舌全体を使って、きつく吸い上げてきた。
「―――………っっ!」
緩急をつけた舌戯はたまらない快感の火花を生み、ビクビクと大きく身体を震わせてしまう。
………と。
彼女がひどく感じたことを察したらしいレオナルドが。
口づけを解き、背後から正面へと身をずらすと。
張り合うように反対側のふくらみに吸いついてきた。
「きゃぁぁぁぁっ………!
そんな………っ、ぁんっ、りょ……両方は、駄目ええぇ!」
寝台の上に倒された彼女は 左右の胸を二人がかりで舐められ、ちゅうちゅうと吸われて。
「んぁ………っ! はぁんっ………あぁ、ん!」
「どっちに感じているんだい?」
「ビクビク悶えてるのは俺に吸われてるからだよな?」
彼女のふくらみに吸いついたまま、競うように呟く。