第1章 「愛しいあなたへ」のカカシバージョン
それから、少し経ち、
重い腰をゆっくり上げて
彼女に別れを
告げに向かった。
彼女に
泣かれると思っていたが、
意外とあっけらかんと
していたので、驚いた。
「大丈夫よ、カカシ、
気を病まないで。
私もお別れを言おうと考えていたの。」
「え?」
「さんをあなたはいつも気にしていたわ。無意識かしら?」
そう言われて、
俺は言葉に
詰まってしまった。
「私も、忍びの方とお付き合いして、世界が違うと最近特に感じていたのよ。今までありがとう、カカシ。」
そう彼女は笑顔でスッキリした顔をしていた。
俺はぐったり疲れて
ゆっくり
家路に着いた。
遣る瀬無い気持ちを
感じていた。
彼女には
思い入れも情もある。
俺は彼女を好きだったと思う。
彼女の前ではいつも無理をしていたのは確かだ。
無理してでも、
会いに行っていた。
それは、
間違いなく
好きだったと思う。
こんな時がいてくれたら、飲みに行こう!って寂しい気持ちを忘れさせてくれていた。
失恋しても、すぐに立ち直れてたのは、が、嫌な顔1つしないで、俺の愚痴に付き合ってくれていたからだ。
(お前は、そばにずっと、
いてくれていたんだな。)
その夜は、やはり
ゆっくり寝付けず、
物思いにふけっていた。