第1章 「愛しいあなたへ」のカカシバージョン
段々面倒くさくなって、
適当に返事しながら
待機所の中に入ると、
シーンと静まりかえっている。
(ん?今日は、
まだ誰も来てないんだな)
とりあえずソファに座ると、
も入ってきて、
アイスコーヒーを
二人分用意し、ゆっくり机に置き、満面の笑みで隣に座った。
(なんだ、
急に機嫌良くなったな。)
「あ、、ありがとう。」
入れてもらった
アイスコーヒーを一口飲み、
に疑念を
抱きながら見つめる。
「手紙に薬剤とか
毒は入っていないな?」
『ある意味毒かもしれない。
吐くような症状が出るし』
「……は?」
『あはは、冗談だから。
お家に帰ってからの
お楽しみって事で!
んー、そうそう、
今日、午後から長期任務なんだ。寂しいと思うけど、元気でね。』
俺が手紙の件で
段々、イラついてきたのが
わかったのか、話を逸らしやがった。
「何日?」
『2ヶ月間。
帰ってきたら、
お土産話聞いてね。』
そう明るく澄んだ声で答える
に、少し驚いた。
(2ヶ月間里を離れるなんて、
結構大変な事だぞ?)
「無茶だけはするなよ。
ま、お前は
そんな心配いらないか。」
の実力は
相当なものだ。
昔から才能はあったが、
どうも緊張しやすいのか、
最初のA級任務は
ガチガチだったぐらいだ。
今じゃ
俺と本気でやり合えるぐらい
成長したなぁ…。
そう、しみじみ感じていると
が
グイとアイスコーヒーを
一気に飲み干して
ゆっくり息をして席を立った。
『よし!
カカシ、じゃあ、
行ってくるね。』
「ああ、行ってこい。」
笑顔で見送った。