第1章 「愛しいあなたへ」のカカシバージョン
『今日、家に帰ったら
ポストを覗いてもらえますか?カカシ様。』
待機所に入ろうと
ドアを開けた時、
背後から急に
明るい声が聞こえる。
「、
気配を消すな、辞めろよ。」
俺は呆れながら
振り返って答えると、
捻くれ者が笑顔で立っていた。
の
顔つきがいつもと違う。
緊張しているのか、
どうも落ち着きがない。
『ポストに、手紙が入っていますので、読んで下さい。
その後、即刻燃やしてください。
あ、必ず、
気持ち悪くなりますので、
バケツを用意して、吐いた時の為に、万全に整えてください。』
「待て待て待て、
どんな手紙だ、それは。」
『あと、お1人で読んでください。
カカシ様の大事な彼女さんが、
万が一、
この手紙をお読みになれば、吐き気どころか、気持ち悪くて寝込んでしまいます。』
「…は?何それ、
そんな罰ゲームみたいな手紙、
恐いよ、いらない。」
(グロい系か?なんなんだ、一体。)
『後生の願いですので、どうかお願いします。』
「聞いてる?要らない。」
は
引きつり笑いを浮かべて
さらに話を続けた。
『とにかく、一人で見てよ、
お願いだから。』
「中身を言えよ。
見た目が気持ち悪い物なら
すぐに捨てるからな。」
『外見は多分大丈夫だから。
もし、嫌なら無理して見なくてもいいよ。ただ直ぐに物は燃やす様に。』
「はぁ?
まったく … わかったから。
見ればいいんだな?」
『はい!お願いします!』
の澄んだ声が
廊下に響いた。