Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第7章 I love you crazy enough
「やっぱり美味いな・・・」
「大袈裟だよ、ただのオムレツじゃん」
「いや、オムレツを上手く作れるヤツはなかなか居ない。シンプルだからこそ難しいんだ」
口をモグモグとしているライナーが可愛い。
「そうだ、次の休みは出掛けないか。2人で」
「うん!・・・ジム?」
「バカ、違う。ちゃんとしたデートだよ。また話し合おう」
結衣の冗談に笑って返したライナーはあっという間に食事を終えて片付け、スーツを着てコートを羽織った。
「一旦家に戻って着替える。また後でな」
ライナーが結衣の頭を撫でる。
それから玄関に向かうライナーを結衣は追いかけて見送った。
ドアが閉まると、外から「鍵、閉めろよ」と聞こえた。
結衣は返事をして鍵を閉めると、足音が遠ざかっていくのが聞こえた。
「さて、準備しなきゃ」
結衣はメイクをしてスーツを着た。
まだ7時前。ライナーはきっと今から少しだけランニングしてから出社するんだろうな、なんて思いながら結衣はライナーから返してもらったリップを唇に塗った。