Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第6章 Pathetic mind
時刻は出社からしばらく経って昼。
何とか昼まで持ち堪えた。
ライナーと居た時には全く起きなかった眠気が一気に襲ってきて、結衣はコーヒーを休憩室でウトウトしながら飲んでいた。
カップを持ったままうたた寝していると、突然カップが手から無くなり、肩に手が置かれた。
「ひゃ!?・・・あ、って・・・ま、マネージャー!お疲れ様です!」
「お疲れ様、は君の方だよ。大丈夫か?」
心配そうに膝をついて結衣に話し掛けるのはエルヴィン。
「はい・・・ちょっと眠れなくて」
「そうか、君ならすぐに早退させて休ませてやりたいんだが・・・どうかな。仕事の事は気にしないでいい。本気で心配だ」
「いえ、すみません。お気持ちだけ頂きます」
言えるわけがない。
つい今日の朝までセックスをして眠れなかった、だなんて。
しかも、相手は交際したいと言っている人。
結衣は罪悪感に襲われた。
まだ交際を受け入れてはいないが、自分はこの人の気持ちを弄んでいる。
深刻な顔をしている結衣を見て、エルヴィンは立ち上がって結衣を連れて移動した。