Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第4章 The only being to comfort you
「はっ・・・はっ・・・は・・・」
後数キロ、後もう少しだけ、まだ行けるか、もうちょっと・・・
と走っていると、いつの間にか物凄い距離分を走っていた。
「っ・・・死ぬ・・・ふっ・・・」
呟いたが足は止まらない。
こんなにストイックなトレーニングは“記憶”の中でしかしていない。
サシャと2人で訓練場を100周したっけ。
そういえば、と思う。
走って少しした辺りから真横に気配を感じていた。
夢中になって見る余裕がなく、やっと横を見てみると、ライナーが走っていた。
結衣より早いスピードだ。
目が合って、距離を表す場所をニヤリとして指差す。
「・・・10キロ!?」
結衣は7キロ行く位。
後から来てその距離は・・・速さもあるがタフ過ぎる。
結衣はちょっと速さを上げて見せた。
ライナーを見れば、「おっ」という顔をして結衣の肩を叩き、結衣の距離表示を指差して両手を上げて、追いつくのは無理だな、とポーズで言ってきた。
「な・・・くっ・・・」
2人は延々走り続け、ライナーはフルマラソンの半分程度、結衣はライナーのその距離より数キロ及ばずでギブアップ。
結衣はしばらく足が震えて立てず、ライナーに笑われていた。