Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第2章 I think of you
「・・・佐藤は?」
「はい?」
「恋人だよ。・・・まあ答えなくてもいいが」
「・・・居ませんよ。生まれてからずっと今まで出来たことがありません」
ライナー以上の男性はいないから。
心で付け足して、結衣は肩を竦めて見せる。
「そうなのか、意外だな・・・」
「え、手が早そうに見えるとかですか?」
「違う!あ、いや・・・その、なんだ。可愛い・・・し、綺麗でもあるから・・・恋人なんて居ると思ってた」
「え・・・やだ・・・恥ずかしいな・・・。褒めたって何も出ませんよ!」
「世辞じゃない」
ライナーが真剣な表情をする。
やめて。そんな表情ずるいよ。
期待しちゃうよ。
エレベーターが1階に着く。