Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第2章 I think of you
2日後。
結衣は仕事を終わらせ、デスクでエルヴィンの仕事が終わるのを待つ。
スマートフォンの通知音が鳴り、見ると、エルヴィンからだった。
もうすぐ終わるから、会社を出てすぐに行けるよう準備しておくように、という連絡だった。
結衣はバッグを手にオフィスを出た。
エレベーターを待っていると、後ろからライナーの話し声が近付いてくる。
電話だろうか。
「・・・ああ、平気だ。・・・大丈夫だよ、心配しすぎだ」
「(・・・親・・・?)」
「・・・俺も愛してる。・・・ああ、本当だ。お前だけだ。じゃあな、切るぞ」
親・・・ではなさそうだ。
結衣の頭は真っ白になる。
後ろにライナーがいる。
別に今は何も関係無いのに顔を見られたくない。
酷く嫉妬している。
彼には恋人がいた。
結衣はエレベーターに乗るのをやめて引き返すことも出来ないまま、エレベーターが到着した。