Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第10章 Forever I love you
リヴァイは厨房からミケに飲み物を聞かれて、「エルヴィンと同じでいい」と答えてまたエルヴィンを見る。
「前世と同じ女に惚れ、振られたそうだな。会う女全て手に入れてきたお前が」
「会う女全てな訳無いだろう」
リヴァイはテーブルの上のキャンドルを見つめるエルヴィンを黙って見る。
「運命、というものを初めて信じたよ。彼女の運命の相手はライナー。だが悪戯好きの何かが、再び俺まで引き合わせた。結局彼女にとって俺は、今も昔もただの上司だったという訳だ。それ以上でも以下でも無い」
「しかし、何故記憶があると話さなかった」
リヴァイが問えば、エルヴィンはテーブルに両肘をついて掌を組んだ。
「・・・過去を含めた俺でなく、この世の俺を愛して欲しかったからだ。そして・・・これは推測だが、彼女は記憶持ちだ」
「ほう?」
「彼女に前世で掛けた言葉を再び掛けた。その後“ずっと前から知っていた気がする”と言葉を掛けた時には“もしかしたら前世で会っていたかもしれない”と返答がきた。“どこかですれ違って覚えてたのでは”、等ではなく、“前世で会っていたかもしれない”と」