Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第10章 Forever I love you
時刻は23時50分。
フライトまで、残りは10分。
空港の入口にタクシーが止まり、会計をしてタクシーから出て走る。
段差につまづいてよろけるが、何とか持ちなおして空港内へ入った。
ライナーの姿を探す。
人もまばらな空港内だが、全くライナーらしき人物はいない。
搭乗口のある2階へのエスカレーターを登ると、人が居ないフロア・・・だが、遠くに探している彼の姿を見つけた。
「ライナー!!!!!」
その人物は振り返らないが、動きを止めた。
結衣は駆け出し、その背に再び名前をぶつけた。
「ライナー・・・!ライナー!!待って!!」
「・・・何でここにいる」
まだこちらを向かない。
「ライナー、ごめんなさい。言い訳は・・・しません。私がした事でライナーを傷付け、裏切ったのは事実だから・・・本当にごめんなさい。きっと謝っても、もう戻れないとは分かってます。自己満足だとか、都合のいいヤツと言われるかもしれない、だけど今言わなきゃきっと・・・一生後悔する」
結衣は少し間を置いて呼吸をした。
「「愛してる」」
結衣は聞こえた言葉に耳を疑った。
「・・・へ?」
「愛してる、って言ったんだよ」