Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第10章 Forever I love you
タクシーが目的地に到着すると、結衣は飛び出した。
「マネージャー・・・!」
涙を流して近付く結衣に、エルヴィンも気が付いて早足で近寄る。
「・・・来てくれたのか」
エルヴィンが結衣に手を伸ばしかけるが、結衣は頭を下げた。
「ごめんなさい!!やはり私は、彼でないと・・・ライナーでなければいけないと確信しました・・・マネージャー、本当にすみません」
頭を下げたまま伝える。
「・・・いいんだ、分かっていたよ。・・・早く彼の所へ行くんだ、もうタイムリミットも近付いている」
エルヴィンから言われ、結衣は頭を上げ、もう一度エルヴィンに頭を下げてタクシーに乗り込み去っていく。
それを見送り、徐ろにスマートフォンを取り出して電話を掛ける。
「・・・俺だ。今から食事をしないか。・・・もちろん、俺持ちだ。・・・ああ、待ってる。場所は・・・」
エルヴィンは話をして電話を切り、溜息をついた。
ポケットの婚約指輪を取り出し、それを見て、またポケットに仕舞って店内へ入っていった。