Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第9章 Sorrow in my heart
「アンタを探してたんだよ、マネージャー。今日の帰国の件だが」
「・・・え」
突然の話に結衣は言葉が出ない。
「ライナー・・・?どういう・・・」
結衣が問うが、ライナーは答えずにエルヴィンと話している。
会話が頭に入ってこない。
「・・・って事で、よろしくお願いします」
エルヴィンは立ち上がる。
「・・・ではそのようにあちらにも話をする。飛行機の手配は」
「もう済んでいます」
エルヴィンは返事を聞いて、部屋から出て行った。
「ライナー・・・?・・・ねえ、ライナー・・・!」
「なんだよ」
「なんで急に・・・なんで・・・」
「急じゃねぇよ。結衣が俺を避け始めた日には仕事の終わりに目処が立っていたし、その辺りで支社から終わり次第、帰国を命じられていた。俺は話を出したが、マネージャーに邪魔をされたし、それからも話を聞かなかったのは・・・結衣だろ」
ライナーはそう言って部屋を出ていった。