Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第9章 Sorrow in my heart
結衣は、部屋を出ていくライナーの背を見送り、部屋で涙を流した。
やっとまた出逢えた愛する人を心から傷付けた。
床に座っていると、ドアが開き、入れ違いでエルヴィンがスクリーンと資料が入ったダンボールを手に部屋に入ってきた。
「っ結衣!?どうした!!」
「マネージャー・・・!」
エルヴィンが手に持っていた物を近くの棚に置き、跪いてハンカチを差し出す。
「・・・ライナーか?」
「・・・はい」
「聞かれたのか」
「・・・っはい」
「そうか」
声が出ず、頷く結衣の涙を拭い、エルヴィンは結衣をそっと抱き締める。
「・・・! や、やめて下さい!誰かに・・・ライナーに見られたら・・・」
「その時は私が君を」
「君を、何なんだよ」
扉が開き、聞こえた声の主に、結衣は嗚咽を漏らした。
「結衣から離れろ」
現れたライナーは、エルヴィンの肩を掴んで結衣から引き離す。