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イケメン戦国~IFな小噺(家康only)~

第6章 酔いの代償 〈完〉


葵の部屋で待つこと半刻程

静かに襖が開く音が聞こえる
開いた時と同じように静かに襖が閉じられ

「ふう…今日もやっと終わった
今日は早めに御殿に帰ったみたいでよかった」

という安堵のため息と呟きが聞こえた



すっと動き、後ろから抱きしめて口元に手をやる

「!!」

悲鳴を手で遮り
耳に口を寄せる

「捕まえた、だれが御殿に帰ったって?」

「ん!んんんん!!」

「ここ数日よくも俺から逃げまくったね」

「んん!」

「葵、約束を果たしに来たよ
あんたがつけた印が消える前にね」

「!!」


葵の身体を反転させ
自分と向かい合わせになるようにする

「酔っぱらっていたからその約束はなし
なんて言わせないから」

「っ!!…忘れたのは家康じゃない!」

「でも、思い出した。一時忘れたことは謝る」

「私がどんな思いをしたか…」

「うん、そうだね。ごめん。」

目を潤ませ、悲しそうな顔をする
葵をぎゅっと抱きしめる

「ごめん」

今にもあふれ出しそうな目尻に唇を寄せる

「ばかやす!」

「ふっ…そうだね。今回は俺もそう思った」
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