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イケメン戦国~IFな小噺(家康only)~

第5章 アクシデントの活かし方(蘭丸BD)/口づけの意味02 〈完〉


城下から戻って
広間で蘭丸君と護身術の練習を始めて四半刻

見ている信長様はとっても楽しそう…

「この短時間で、秀吉、政宗、三成が釣れたか…
光秀お前はつまらんな」

「ククッそれは申し訳ありません。
面白い事になっていると分かっていたので」

「まぁいい、名だたる武将がこうも簡単に釣れるとは。
やはりエサがよいのだろう」


釣られた(?)3人は顔を引きつらせている


「釣りって何ですか?!」

揶揄ってばっかりで!と顔をそむけると



信長は面白そうに命じる

「エサは大人しく次の釣りの準備をしろ。蘭丸続けろ」

「はーい。じゃー葵様いくよー」

「うん」




後ろから廻された蘭丸君の手を振りほどこうと、
身をよじるが全然びくともしない

華奢に見えるけどやっぱり男の人なんだな
余計なことを考えていたら
身をよじったときの足が滑り前に転びそうになる

「きゃっ」

その瞬間に、
蘭丸君の腕がより強くなり苦しいほど抱きしめられる
転ばないように支えてくれたことにお礼を言おうとすると


「葵っ?!」

勢いよく襖が開けられ、
家康さんが血相を変えて飛び込んでくる

え…?

気が付いた時には、家康さんの腕に抱きしめられていた

「あんた何をやっている?」


初めて聞くような険を含んだ家康さんの声が頭の上で聞こえてきた

「ああっだめっ」

急いで誤解を解こうと声をあげると

家康さんが驚いたような顔をこちらに向けてくる

「えっ」

家康さんまで巻き込んじゃうなんて…
はぁどうしよう困ったな



そんな私の心を読んだかのように
光秀さんがおかしそうに揶揄ってくる

「お前がそれだけ大切にされているということだろう」

「は?」

状況が読み込めない家康さんは周りを見渡し
いつもの人達が集まっていることに気が付いて
少し私を抱きしめる腕を緩めてくれる


信長様の

「まぁ家康座れ」

という言葉を受けて
納得できない表情のまま
私の事を自分の後ろに隠すように座ってくれる


家康さんって優しい人なんだよね
今だって、私を守ろうとしてくれたし
ふふっなんだか嬉しいな
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