第1章 不器用なふたり
あれから、
カカシが少しずつ、私に話しかけてくるようになった。
会えば、
たわいない話しを
ポツポツしてくる。
最初は不思議に感じ、
戸惑った。
あと、なんか近い気がする。
距離が近い…。
何故私に
話しかけたりするのか
理解出来ない。
同期以外何でもないのだから。
でも私は、やっぱり
バカなんだろう。
彼を見かけると、
心が、弾む。
彼が私に
気づいて近づいてきて
話しかけて
くれたりすることが
たまらなく嬉しい。
彼と話す時間、
私はすごく心地がいい。
最近
いつの間にか
私は彼が来るのを待っている。
彼が来ない日、
すごく落ち込む自分がいた。
ああ、彼に私は
まだ恋をしていたのだな、
そんなことを
再確認させられた。