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【黒子のバスケ】ブルーな愛情

第10章 打ち上げ


~真雪side~


「ねえ、むっくん」

「なにー?」

「さすがにちょっとやりすぎじゃない?」


ゆったりとした動作でこちらを見たむっくんの手にはコップが2つ。
トロピカルミルクコーラ緑茶と、ピーチ生クリームハバネロほうじ茶。

今まで色んな組み合わせに挑戦してきた私だけど、こんな組み合わせ考えつきもしなかった。


「…むっくんって天才?」

「まあね~」

「うぉい!」


否定しないむっくんに思わず鋭いツッコミをかます。
出来れば頭を叩きたいところだけど、2メートルの彼に手が届かないので腕を叩いた。

すると思ったより力が入ってしまい、むっくんの手からコップが落ちそうになる。


「あっ…」


落ちる、と思った瞬間、後ろからコップを倒す音が聞こえた。
どうして後ろから、と思い振り返ると瑠衣たちのテーブルが水浸しになっていた。


「ほら!黄瀬も拭いて!」


瑠衣が差し出したおしぼりを黄瀬くんがぎこちない笑みを浮かべて受け取っていた。
…さすがの瑠衣も、今のは不思議に思ったみたい。


「ねえ、むっくん」


3つ目のマジカルドリンク作りに取りかかっているむっくんに呼びかけた。


「黄瀬くんってさ、瑠衣のこと好きだよね」

「だろうね~」

「え…知ってたの?」

「あんだけ騒いでたら分かるっしょー。黄瀬ちん、部活のとき瑠衣ちんの話ばっかしてる。超うるさいんだからー」


ドリンクを作り終え、満足げな顔をしたむっくんはテーブルに戻っていった。

瑠衣の話ばっかですか…随分ストレートなんだな。
なのに瑠衣に「好き」とは言わないんだね。


「…瑠衣は分かんないよ」


ちゃんと言わなきゃ分からない。

それから、
何も聞かなきゃ何も言わない。

瑠衣は我慢強いから……



強い?本当に?







私は瑠衣のこと

どれくらい知ってるんだろう
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