第10章 打ち上げ
「あっ瑠衣ー!ちょっと聞いてー!真太郎ちゃんが、」
「その呼び方をするなと何度言えば分かるのだよ!」
「のだよっ!!あはははは!ツボっ私ヤバい…!」
「……」
うん、真雪のコミュ力はハンパないから心配はしてなかった。
だけど、それにしても…
「打ち解けすぎじゃない?」
「瑠衣は私のコミュ力舐めすぎだっつーの!」
「まじか」
あと、もう一つ気になることが…。
私はテーブルいっぱいに置かれたソレを、ファミレス定番のソレを指差し、聞いた。
「このドリンクの山、何?」
「ドリンクバーで少し化学の勉強を」
「ダウト!」
「ホントだって!真太郎ちゃんも認めてくれた!」
「それで呼ぶな…ドリンクを混ぜることで起きる化学反応の実験をすると、神田は言ったからな」
「…真雪、緑間くんってさ、」
「天然だろうね。エンジェル級の」
「…まじか」
私は頭に手をやり溜息を吐いた。
まあ何はともあれ、真雪がバスケ部のみんなと仲良くなったみたいで嬉しい。
いや、何度も言うけど、心配はしてなかったけどね。
「真雪ちん、ドリンクいこー」
「いいよー!次何やる?」
「1つ前がメロンソーダとカルピスとコーヒーだっけ~?」
「うん。烏龍茶とペプシとミルクでもいってみる?」
…私は何も聞いてない。
私は盛り上がっている2人からソッと離れて、大輝の隣に座った。