第8章 熱です
目覚ましのアラームが鳴り、反射的に時計を叩いて止める。
窓の外を見ると明るい日射しが差していた。
「くあぁ…もう朝か…」
そう言い目覚ましを見ると時計の針は2を指していた。
「…2時…!?」
…ぐっすり眠りすぎたみたいだ。
もう学校終わる時間だな~…。
その時、部屋のドアが勢いよく開いた。
「瑠衣!元気!?」
「桃っち声大きいッスよ~。瑠衣っち病人なんスから!」
「久瀬さん、調子はどうですか」
満面の笑みでドアを開けたさつきの後に続いて黄瀬、黒子くんが入ってきた。
みんな手には果物やらお菓子やらを持ってるから、お見舞いに来てくれたみたい。
「結構元気だよ!明日には学校行けそう」
「そっか!よかったぁ~せっかくの体育祭休んじゃうのは勿体ないもんね」
「……え」
「瑠衣っちリレ選だから、俺たちの団の戦力だしね」
「え、あ…?」
「久瀬さん、どうかしましたか?」
黒子くんがコテンと首を傾げた。
黒子くんがやると妙に可愛くて似合ってる…じゃなくて!
私はわなわなと全身を震わせ、目を見開いて叫んだ。