第6章 変わっていく関係
……ん?何て言った?
あの赤司くんが?
キセキの世代のキャプテンでテストでは学年1位をキープ、次期生徒会長の、赤司財閥の御曹子様の赤司くんが?
私と話したいだって?
…いや、普通に考えて嘘だろ。
「さつき、そんなドッキリ仕掛けられても困るって」
「えっ!?ドッキリじゃないよ!ホントだって!」
「嘘だろうが!!いや、嘘だと言って!?私なんかが赤司くんには会えないよ恐れ多いよ!」
「赤司くんの印象スゴいことになってますね」
「私の持つ印象は正しいと思うの…!」
もしかして最近私がバスケ部と一緒にいることが多いから目つけられた?
『僕の知らない間に彼らと仲良くするなんて…!許さん!』
みたいなのが待ってるのか…!?
赤司くんバスケ部を溺愛してそうだもんな…!
「おい久瀬、お前赤司を何だと思っている」
「神に近い存在」
軽くドヤ顔で言ったら溜息を吐かれた。
「赤司のことだ、お前を捕って食うようなマネはしないのだよ」
「そんなん当たり前でしょ!?大体なんで私なんかが…!」
「赤司っちは、瑠衣っちの『眼』が気になるらしいっスよ」
「眼…?私の眼をどうする気!?」
「もう!いいからとりあえず行って!逃げちゃダメだよ?赤司君に逆らうと後が怖いから…ね?」
「スミマセン了解シマシタ」
心配しなくても、逆らうだなんて恐ろしいこと私には出来ないってー…!
だって相手はあの赤司くんだもん。
「じゃあまた後で!バイバイ瑠衣っち!」
黄瀬の言葉を合図にバスケ部軍団は各々の教室へ帰っていった。
それにしても、紫原くんと大輝は何しにきたんだろう…。